数学ガール読んだ

Permalink: 2012-08-12 13:43:00+09:00 by tu1978 in tags: Math

最近、数学ガール ガロア理論 (数学ガールシリーズ 5)を購入した。割と分厚かったが、読みやすかったので2週間くらいで読めた。個人的には登場人物のやりとりは不要だと思うが、内容は全般的にわかりやすく書かれていると思った。

1-9章はとてもわかりやすい。 1のn乗根、体の拡大、拡大次数、正規部分群、巡回群、3次方程式の解の公式(これはまともに学んだのは初めてだった)、作図問題といった内容が説明されている。10章でガロアの第一論文を要約しているが、自分はここは消化不良だった。著者もあとがきでこの章は悩んだところだと告白している。10章までの説明はとても詳細で、例も多かったが、10章は少しこなれていないと感じた。

ただ、全体的には著者の説明のうまさが際だっていると感じた。大学以来、数学書はとにかく読むのがつらくて、歯を食いしばって1ページ1ページゆっくり理解してゆくというイメージがあった。でも、この本はページ数を惜しまずに、少しの内容をたくさんの文章と図で説明している。いわば、「自分で数学書を読んでいるときにどう考えながら理解してゆくか」というその"声"を登場人物の会話に織り込んでいるので、すらすらと読み進められる。このラクさはうれしい。数学の内容とは別にして、こう書けば良いのか!という発見がある。

とりあえず、1-9章までで、ある程度知識が得られたので、時間があれば以前購入して以来積ん読だったガロア理論入門 (ちくま学芸文庫)を読んでみたいと思う ...

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